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教務室へ行きドアを開けると、2~3人程の先生が自席に着き個々に何らかの仕事をしていた。
「失礼します」
俺は決まり文句を言い、迷い無く一番窓際の担任の机に向かった。
「よく来たな北條
取りあえず逃げ無かった事を誉めてやろう」
口先で怪しい笑みを浮かべる先生に
「それはどうも感謝しますよ」
態と嫌味ったらしく返してみる
それから直ぐに担任は説教をし初めてた。
俺は取りあえず聞く振りだけして
「ええ」
「はい」
「申し訳有りません」
をランダムに使い分けた。
そんな退屈な説教を一時間ほど聞かされて、俺は難とか先生から解放された。
「失礼しました」
俺は来る時と同じ様に一般的な文句で教務室を出ると
直ぐさま帰ろうと玄関に向かった。
そしてそこで見馴れた人影を見つけた。
「咲希?」
「遅かったね」
やっぱり咲希だ。
「待ってたのかよ」
「歩いて帰るの疲れるじゃん」
咲希は笑って言った。
馬鹿言え。
待ってる方が疲れるに決まってるだろ。
「ありがとな」
俺は御礼を言って直ぐに外履きに履き替え咲希と一緒に玄関を出た。
もう外は夕焼け
夕日が眩しい。
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