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するとそこに新米バーテンダーが騒ぎに気づいてやってきた。
その時、僕は咄嗟に手にしていた自分の上着を彼女に被せてしまった。
僕は自他共に認める冷血人間だ。
人助けに興味はないし、愚か者は勝手に絶滅すればいいと思っている。
だから今の自身の行動が我ながら収まりが悪かった。
でも、基本的に僕は誰も信用しない。
当然この新米バーテンダーも信用していないし、彼女と天秤にかければ彼女を選ばざるを得ない。
「お連れ様にタクシーを呼びましょうか?」
気を利かせたつもりか、バーテンダーが声をかけてきた。
“お連れ様”ではないと言いかけたが、先ほどと同じ理由で飲み込んだ。
「お願いします」
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