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二人分の支払いを済ませ、タクシーが到着したので仕方なく彼女を店の外まで引きずって歩く。
タクシーに乗り込んでからも彼女に声をかけたのに埒があかないので、やむなく僕は最終手段をとった。
いつまでも路上に停車させているわけにもいかない。
「鞄を開けますよ。住所を調べますから。いいですね?」
彼女はむにゃむにゃと何やらわけのわからないことを呟いただけだった。
ため息をついて、鞄を開ける。
まず目に入ったのは資料のファイルだ。
こんな体たらくでは情報を盗まれても仕方がないだろう。
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