奥底のVII

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「何故ならば、彼らは奥底の深くに沈んでいるからだ」 ー枡野武富 おにいと僕は、線路沿いをひたすら東へと歩いていた。しかし、東へという事は必ずしもスタート地点が西という事ではなく、何故ならば、おにいが朝起きた時、朝日がそこには無かったからだ。では何故僕らが東へと進んでいるのが分かるかと言うと、おにいが道中でおもむろにリュックからコンパスを取りだし、「この先が東だ」と言ったからだ。と言うわけで僕らは東へと向かっているのだ。
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