ヤれない事情2

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 ユートはこくんとうなずいた。 「じゃ、さっそく保健所行って、検査と一緒にワクチンもはじめよっか」 「ユートさんっ」  誠一郎が目をまんまるに見開いている。優人のあまりにもさばさばした態度に、誠一郎のほうがめんくらっている。 「そうと決まったら、はやく抗体つくって、いーっぱいえっちなことしようよ。今まで我慢してきたぶん、俺が竹林くんの性春、とりかえしてあげるからさ」  お得意のいやらしくて悪戯っぽい笑顔で微笑んで見せた。そしてちょっとだけ、照れくさそうな顔になる。 「あと、竹林くん、今までヤらないでいてくれて、ありがとう。俺の体を守ってくれてありがとう。そういう我慢って誰にでもできるわけじゃないと思うんだ。竹林くん、ありがとな」
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