ヤれない事情2

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「うん。だって……幸せだもん」 「安心しました?」 「うん。ずっと、触りたかったんだもん」  細い声でそう答え、添い寝してくれる誠一郎の肩に顔をうめる。誠一郎はこまったように顔をしかめる。ああ、もう、といらだったようにひとりごちて、優人の手をとった。 「可愛いですっ」  まだローションの香りのする指先に、遠慮がちなキスをした。  ぼうっと幸福な倦怠感にひたっていた優人は、はっと思いだして、半身をおこそうとした。誠一郎はまだだったはずだ。ひとりだけ達してしまった。 「俺も、誠一郎のこする」 「もう充分です」 「誠一郎?」 「ゴムをしてても、破れるかもしれませんし、漏れるかもしれません。そういうことを心配しながら最後まですることはないです」 「……いいの?」  心配そうに問う優人。 「あと二ヶ月半ですよね。最後までユートさんを守らせてください」  誠一郎は、少しだけやせ我慢の見える顔で微笑んだ。  
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