1808人が本棚に入れています
本棚に追加
面白いのでそのまま喋らせていると、彼女の言い訳はやはり予想外の方向に走り始めた。
「それに主任が伝票入力を手伝ってくれて」
「主任とは、東条主任ですか?」
「はい。まだ片付いてない本業をやりなさいって、作業を手伝って下さってます」
僕が東条という名前を口にした途端、彼女の目が嬉しそうに輝いた。
頬が子供のように赤い。
「……今?」
「はい!」
要するに、大好きな東条主任と、キャッキャしながら伝票入力をしたいと。
当然だろう。
苦手な嫌味男と砂を噛むような食事をするより、はるかに楽しそうだ。
最初のコメントを投稿しよう!