他者の思惑

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他者の思惑

お弁当をクラスの女子と食べていると、 「竹内さん、呼んでる」 クラスの男子が、廊下側から呼ぶ。 廊下にいる女性は、可愛い薄いピンクのスーツを着てる。 「誰?」 「3年の国語担当の大島ちゃん」 先生には、見えない。けど、この可愛さ、男子はみんな、知ってるっていう顔。 結局、男はこういう可愛い女がいいんだよな。 「何ですか?」 「あ、」 絶対、高校生男子にナメられてそう。 「生徒会立候補するって聞いたから」 少し上目づかいで、ストレートの茶色がかった髪がふわりと揺れる。 「デマです」 「あたし、生徒会に興味ないです」 「他に何かなければ」 「もう、いいですか?」 さっさと、席に戻る。 「竹内、キツー」 どーでも、いーし。
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