他者の思惑

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放課後、いつものように理事室に行くと、 「誰?」 1年の数学担当と、3年のバッジつけた男子高校生。 「俺、長澤」 「生徒会、会長」 「よろしく」 「ああ、3年の国語担当の大島先生の」 さっきの”大島ちゃん”の。 「そ」 「ダンナ」 乾いた笑いをする。 「卒業したとたん、別れたりして」 「クール、だね」 「あなたより年下でも、モノを知らない訳じゃないんで」 笑う。 「理事室より、生徒会室、行ったらどうですか?」 追い払う。 何もかも。 和樹は何も言わずに、理事室を出ていった。 その後を、長澤が追う形で、理事室を出ていく。
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