完全勝利?!

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完全勝利?!

木綿と二人で、選挙活動する。 クラスからもボランティアで、活動員をお願いする。 「悪いねー、田中くん」 「いえ、いいっすよ」 「オレ、先生の数学の授業好きだし」 「同じ、教員目指してるんで」 「そっかー」 「あ、でも、俺、高校あっちだからさ」 「え、でも、向こうも日本人向けの学校だったんでしょう?」 「帰国子女は南山の方が入りやすいって言われたんだけど」 「教師になるんなら、愛教大のほうがいいかなって」 「へーそうなんですか」 「だから、名古屋の予備校通ったよ」 楽しそうに話す。 「竹内さんも、あっち、なんだよね」 「そうだけど」 木綿の返事は短い。 「幼なじみって、聞いたけど、本当?」 田中くんが言うと、 「俺はしゃべってないよ」 木綿に睨まれる。 「ああ、内緒なの?」 田中くんは大人だ。 「放課後に、二人がすっげぇペラペラな英語話してたのを」 「林が聞いて、めっちゃかっこいいって騒いでたから」 おお。 「英語話せるって、カッコいいのかー」 モテ要素は多ければ多いほどいいことです。 「女子に、人気ありますよね」 「え、まじで?いやった!」 万人に好かれるのはいいことです。 「大河内先生の方が、すごいけど」 大河内先生はめちゃめちゃイケメンです。 「オレらから見ても、カッコいいですもん」 「岡田さんもモデルみたいですよね」 「まさに美男美女カップル」 「へー」
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