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「え。誰から?」
「え。わかんない。あたしはさやから」
「あたしは二年の先輩から」
どういうこと?
「Kazuki」
頭がくらくらしている。
「Come to me!」
和樹が静かに自分のところにやってくる。
落ち着け。落ち着け。とりあえず、ここは日本。
「どういうことですか?」
クラス中が静かになる。
「なんでこんな写真が拡散されてるの?」
プライバシーはないの?!
「俺もびっくりした」
被害者ヅラする。
「そもそも、この写真、俺持ってないし」
だから犯人ではありません。
「持ってるのは…」
確か、カメラを持って写した。
「黒幕じゃない?この選挙の」
和樹は知ってる。
理事推薦、というのはつまり、
叔母さんじゃなくて、
叔母さんに指示できる…兄の翔。
「こんなの詐欺だ!公選挙法違反だ!」
叫ぶ木綿を無視して、チャイムが鳴り響いた。
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翌日、生徒会室の一番大きな机に、
【副会長】
と書かれた席札が置かれ、
革製の椅子には足を伸ばした数学教師がいた。
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