第3章 気付く

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「咲、学校いこうぜー」 「うん」 「そーいえば新しい公開の映画がさー」 幸兄の告白から一週間。 俺はかあさんと、ねーちゃんと幸兄が登校するのを見送りながら朝食を食べていた。 「...なあ、ねーちゃんと幸兄って付き合ってんのかなー?」 「えー、何言ってるのたける。二人は昔からあんな感じじゃないの。あれはどう見ても仲がいい幼馴染みでしょ」 「だよなー」 「それよりあんたもそろそろ学校いかないと遅刻するよ」 「はーい」 あの告白の後も、ねーちゃんと幸兄はいつもと変わらなかった。けど、前にもまして二人の笑顔が幸せそうだ。 「じゃあ、今度の日曜映画な!迎え行くから待ってろよ」 「うん」 「あ、というか、これからはデートになるのか......って、いてえ!なんで叩くんだよ!って、あれ?咲さん顔赤くなってません?」 「うるさい。というか、幸も赤くなってる」 「い、いや!俺は咲につられただけだし」 「...楽しみにしてる。デート」 「お、おう!俺も」 デートっていうだけで赤くなってる二人だけど、手を繋ぐようになるのはいつのことやら。幸兄の待ては、しばらく続きそうです。
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