第3章 気付く

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今日は日曜日。咲達のアドバイス通り、美咲をデートに誘い、出かけていた。 デートの途中で買ったペアリングも美咲はとても喜んでくれた。 「幸ちゃん!今日はデート本当にありがとう!お揃いの指輪もとっても嬉しい!」 「いや、俺の方こそ楽しかったよ。また行こうな」 「うん!」 そしてデートが終わり、俺は美咲を家まで送った。 その後俺も家に帰ろうとしたのだが、ふと咲の家が目に入り、アドバイスの御礼もかねて咲の家に寄る事にした。 「はーい。どなたですかー」 咲の家のインターホンを押すと、咲の二個下の弟がでてきた。 「お、たける久しぶり」 「お、なんだ幸か」 「おい、先輩呼び捨てにすんじゃねぇぞ」 「はーい。つか、もしかしてねーちゃんによう?」 「おう。咲いるか?」 「いるけど、王子も一緒だよ」 「……高橋も?」 「うん。今ねーちゃんの部屋にいるから、幸も行ってくれば」 「...おう、そうするわ」 ざわ 高橋が咲の部屋にいる。 そう聞いた時、胸が少しざわつき、苦しくなった。 もう、高橋と俺を比べるのはやめたはずで、高橋に嫉妬するのもやめたはずだ。別に、咲が高橋と一緒にいたって良いじゃないか。
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