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眼を覚ますと、見慣れない日本の武家屋敷の一室に居た
よく見ると、体が縮んでいる
「私はいったい誰だ?」
そう呟いた途端、今までの出来事が頭の中に流れてきた
竹中半兵衛、六歳である
「よりによって竹中半兵衛……」
天才軍師と名高いが、結核か肺炎かで早死にする…………がしかし、神に頼んだ丈夫な体のお陰でその早死にエンドはないはずだ
しかし、近江に朝倉に武田に織田信長……周りは敵だらけ
有名武将に周りを囲まれてるとか面倒以外の何ものでもない
しかも斎藤道三はまだしも、義龍やら竜興やらは無能な印象しかない
織田信長に仕えるのも大変そうだしなぁ………いっそ道三に気に入られて美濃もらおうかなとも考える
「しかし、まだ子供だし、とりあえずは地道にやるしかないな」
平行世界ということは、少し歴史が違っていたりするだろうし
まずは自分を鍛えることを優先しよう、そう思って書を読むべく机を見る
「……何であろうか?」
机の上には巾着、そして手紙だ
手紙を読むと、神様からのオマケであると説明された
「オマケか、まだまだ出番はなさそうだ」
いくら領主の子供でも農民たちにあれこれさせる権利はない
見られても困るので、大事に持ち歩くことにした
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