雫七滴:炎神

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「そのためにはまず何よりもヤツが邪魔だ。 ヤツは水神界における最高の力を持つ、いわば生命の部分だ。ヤツによって水の力が強まりもし、弱 まりもする。生命体だ。水神界にとっては一番重要な存在だ」 「あの…アスク様」 「む?」 「ヤツというのは…」 「すみませんアスク様、こいつは新人なんですよ。最近入って来たばかりのユタです。全然分かっておりやせんねぇ」 黒ぶち眼鏡の男は、ユタと呼ばれる几帳面な男の発言をさえぎり、アスクに話かけた。 ユタは落ち着いた様子で、ペコリと頭を下げた。 「なんだ、知らないのか」 「申し訳ありません。まだ水神界は把握仕切れておりません。それどころか炎神界でもまだ知らないことも多すぎまして」 「ふん。頼りないやつめ。まぁ良い。この機会にしっかりと話を聞いておけ。おまえもいずれ一緒に立ち向かうのだからな。 レオ、という名の男だ」
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