魔法の家

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「待て待て待て待て!みどり公園であれだろ?時計塔のとこの。ここから結構あるし、あそこは車も多いだろ。危ないからダメだ。」 「じゃーどうすんだよ!ひろしと同じくらいじゃなきゃダメなんだろ・・・・・・・・ってかこれ何作ってんの?」 悪ガキの一人がムッとして反論して、ビシッと雪山を指さし、口を数回パクパクしたかと思ったらコテリと首を傾げてきた。 「そーいえばそうだ。聞いてなかった。これ何?」 もう一人も同調するように訪ねて来る。お前ら知らないままあんなに楽しそうに積み上げていたのか。俺が半ば呆れたように二人を見ると、みやが 「かまくらだよ!ね、お兄ちゃん。」 と少年に話しかけた。少年はみやの方を見て小さく「うん。」と言った。 「かまくら?すげぇ俺達、かまくらつくってたの!?」 「かまくらってあれでしょ、雪の家」 自分たちの作っていたものの正体をようやく知ったガキどもはすげぇすげぇと喚き立てる。そして俺の発想力がガキどもと同じだと知って地味にショックだ。 「でもなんで作ってんの?」 ガキどもが少年に詰め寄るように聞いている。おとなしそうな少年にガラの悪そうなガキども。うん。傍から見たらこれカツアゲされてるように見えるな。おどおどとした少年の様子にちょっと可哀想になって声をかけようとしたが、その前に少年が口を開いた。     
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