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仲良し
ちりんちりん。と自転車の音。
遠く微かに聞こえる話し声。
みゃあ。と猫のなく声がして
チチチチチと鳥たちが歌う声がする。
ザーッと風が吹いて、さっきまでポカポカだった体をぶるりと震わせる。
しかしその寒さは一瞬で、風が止んでしまえばこちらのもの。
再度、ポカポカと暖かい空気に包まれてふわぁ。とあくびをひとつ。
「あ!みぃ、いた。」
聞きなれた可愛い声がしてトタトタとあの子がやって来た。
「何してるの?」
そう、不思議そうに聞いてくるので特等席を譲ってやる。
すると不思議そうな顔をパァァァァっと輝かせて
「ポカポカ!!」
とその場に腰を落ち着けた。
私もその傍に再度ゴロリと体を横たえる。
「みぃは本当にお日様と仲良しね。」
嬉しそうに私をなでる子に、当たり前でしょ?と
ひとつ、得意げに鳴いてみせた。
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