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貴方の差出した手を見て涙を流したのは 嬉しかったからではありません 貴方の優しさに触れて涙を流したのは 貴方を受け入れたからではありません 信じられないのです 貴方の優しさを 信じられないのです 貴方の言葉を 貴方は優しいとても良い人 でも私にはその純粋な優しさが 何故だか薄っぺらく見えてしまうのです それは簡単に破れてしまうモノに見えて仕方が無いのです 「大丈夫。信じて。」 貴方は簡単に言います でも、私には解らないのです どうやったら貴方を 人を 信じることが出来るのですか? 「好き」「愛している」 どうしてそんなに軽々しく口にされた言葉を 信じられるというのですか? おかしい子 変な子 解っています 自覚しています 口にするのは簡単で 私も嘘でも「信じる」と言えば貴方達は喜ぶのですか 知っています 優しさは結局のところ自己満足 貴方が嫌いなわけではありません 信じることの出来ない私がいけないのです だからもう 私に関わらないでください 貴方の差し出した手を見て涙を流したのは 嬉しかったからではありません 貴方の優しさに触れて涙を流したのは 貴方を受け入れたからではありません 貴方の優しさが その手が とてもとても 辛かったからです
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