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この世界はこんなにも
綺麗な世界が好きなのです
綺麗な想いが好きなのです
醜くて 汚くて
どうしようもなくぐちゃぐちゃした物なんて
見たくもない
知りたくもない
世界は愛で溢れている
世界は幸せに満ちている
混沌 絶望
そんな物には蓋をして 目を瞑る
それでいいではないですか
かの有名なお猿さんだって
現実を 嫌な 汚いものは知らなくて良いと
教えているではありませんか
大人たちだって
子供にそんな物を知る必要はないと
教えたではないですか
それなのに
なぜ今更 なぜ突然
「向き合え」 「逃げるな」なんて そんな事
私はこんなにも綺麗なモノを愛しているのに
それだけを見つめ続ける事は許されず
世界はこんなにも醜いもので溢れているのに
大人はみんな必死で隠そうとする
子供達は優しい世界に包まれて
世界の美しさと楽しさを教えられる
子供たちは純粋にこの世界へ愛を歌う
大人になって彼等は出会う
たくさんの「知らないもの」に
「知らなくて良かった」ものに
彼らは歌う「こんな筈じゃなかったんだ」と
世界は優しいもののはずだった
世界は美しいもののはずだった
世界は愛で満ち溢れているはずだった
こんな世界は私たちの求めている世界ではない
無知は罪だと誰かが言っていた
知らない事を知らないままにしているのは罪だと
だけど あぁ、誰か教えてくれ
「知らない事」を私達はどうやって
「知れ」ばいいのだろう
「当たり前」だと思っているものに
どうすれば疑問をもてるのだろうか
それなら最初に言ってくれ
まだ純粋で何も知らなかった
罪人である子供の時に
「何も信じるな」と
綺麗な世界が好きなのです
綺麗な想いが好きなのです
世界は愛で溢れている
世界は幸せでみちている
ほら、このセカイはこんなにも・・・
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