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それはきっと
ふとした瞬間に胸から広がるソレは
あっという間に身体を覆い尽くして
思考まで侵していく
ソレが何なのか僕は知らない
きっかけもなくソレはいつも突然やってくる
妙に思考が冴えて
それなのに身体はどこまでも重く だるい
もし ソレに名前をつけるとしたら
きっと『闇』と付けることだろう
深く 暗く 粘っこい ピッタリだ
誰かが助けてやるって手を伸ばしてきたから
やめろ 余計なお世話と叩き落とした
優しさを素直に受け取れない僕を
お前は弱いと誰かが嘲笑った
僕はその通りだと思った
仮面を貼り付けて笑った僕に
お前は一体何なんだと誰かが怒鳴った
そんな事 僕が一番知りたいと心が叫んだ
そんな僕に誰かが
本当はどうしたいだと優しく尋ねた
真実≪ホントウ≫なんて知らないわからない
知ってるなら教えてよと涙が流れた
涙がいくら流れてもソレは全然消えなくて
いたい 痛い いたい イタイイタイ
キリキリと心臓が締め付けられる音がする
苦しい でも何で苦しいのかわからない
哀しい でもなんで哀しいのかわからない
わからない わからない
解からない事だらけで
思考がグチャグチャに 静かになる
考えても考えても苦しくなるから
眼を瞑って布団を被った
暗い闇のなかに思考を落としてただ眠る
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