幸せもの

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行きよりも自由が聞かなく、重たくなった身体を引き摺りながら帰路に着く 家に帰ったら父さんがいた ギッと鋭い視線を僕によこして大声で喚き立てる 何を言ってるか解らないけど、きっと久しぶりに会えて嬉しいのだろう 僕は父さんに笑いかける それを見て父さんは嬉しそうに声のボリュームを上げた 僕も何だか嬉しくなって父さんの方に身体を引っ張っていく 靴を脱いで上がった僕のあとには赤い線が着いてきた 近づいた僕に父さんは近くに転がっている沢山の酒瓶に手を伸ばした 僕と一緒に呑みたいのかな? 僕はまだ未成年なのに 苦笑を浮かべたその刹那何かが頭部に当たりガラスが割れる音がした 僕の身体は後ろへ倒れ、父の方を見れば父はこちらに手を開いて見せていた 倒れた僕に父は大声で喚き立てる 『ヘラヘラヘラ笑いおって!!何がそんなに面白いんじゃ!!!気色悪い!』 僕から流れた赤いものが視界の端に映る その流れを何とはなく追った先に母の姿が見えた 『ちょっとやめてよ!!!』 僕が母へと笑いかけると母は僕の元へとやってきて今朝の様に心配してくれた 『せっかくのフローリング汚さないで!早く起きなさい!! 廊下のもあんたね!ちゃんと掃除してよね!』     
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