0人が本棚に入れています
本棚に追加
あたりを見渡すと 大人も子供も みんな同じようにしていて ゆうちゃんは何だかとっても面白くなって声をあげて笑ってしまいました
「何がそんなに面白いんだい?」
突然大きな低い声がして ゆうちゃんはピタリと笑うのをやめました
声のする方を見ると とっても大きな魚がゆうちゃんを覗き込んでいました
「あの、うるさくしてごめんなさい」
怒られたのかと思って ゆうちゃんはあわてて謝りました
しかし 大きな魚はもう一度その大きな目玉をぎょろりと動かして
「なぜ笑っていたんだい?」
と 尋ねてきました
「あの、みんなが同じ格好でこっちを見てるのが面白くて。」
ゆうちゃんがみんなの方を指差しながらそう言うと 大きな魚もみんなの方を見て そして
「ガッハハハ!本当だ こりゃあ面白い。」
と大きな声で笑いました
ゆうちゃんは
「大きくて食べられちゃうと思ったけど この魚はいい魚みたい」
とホッと息をつきました
すると今度は小さな魚たちが沢山やってきて 話し始めました
「お前 ヘン!」
「変だ!ヒレはやけに長いし」
「尾びれが2つに裂けてる!」
「頭が丸くて 長いのたくさん」
「やや!こいつはきっとタコの仲間に違いない」
「そうだ!違いない!」
「違うわ!私は人間よ。タコじゃないわ」
最初のコメントを投稿しよう!