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お前は臆病で、弱虫だが、力の意味を誰よりも理解してる。 透。俺は、もう一度お前に刀を握ってほしい。」 真っ直ぐ強い兄さんの瞳。 僕は、この瞳が恐かった。逃げることを許さない。答えを出せと、口には出さないけどそう言ってる。 きっと、僕の迷いもおみとうしなんだ。 父さんが守って、兄さんが継いだ道場の命。 僕は・・・。 _________________________________ 道場から出て、家の門をくぐるとそこに明希がいた。 「私も行く。」 真っ直ぐに僕の方を見つめてそう言った明希に苦笑がもれる。 「明希はここで待ってて。道場の掃除をしてほしいな。」 僕の言葉に反論しようと口を開けた明希が言葉を発する前に僕は続けた。 「僕は、友達と話をしにいくだけだよ。」
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