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横凪ぎに来た刀を避け、後ろに飛ぶ。
しかし着地したときにぬかるみに足をとられ、バランスを崩してしまった。
隆吉はその隙を見逃さず一気に間合いをつめ、強い一撃を放った。
それを受け流し、今度は僕から放つ。
が、受け止められつばぜり合いになる。
しばし睨みあった後、刀を弾き距離をとる。
それからすぐに間合いをつめ、振り上げられた刀のしたに潜り込みそのまま体当たりをする。
同時に木刀で下から刀を弾く。
体当たりの衝撃で倒れた隆吉の喉元にすかさず木刀を突きつける。
「・・・僕の勝ちだ。」
宣言したと同時に刀が少し離れたところへ突き刺さる。
隆吉は悔しそうに顔を歪めている。
刀はもうない。決闘はお仕舞いだ。
そう判断した僕は隆吉から木刀をどけて、看板を取りに行く。
「返してもらうからな。」
そう言って振り返ると、刀を構えた隆吉がいた。
「まだだ、まだ俺は生きてる!!」
そのまま突っ込んでくる隆吉に僕はかけより鳩尾に木刀をいれる。
「悪いな。僕は腑抜けだから、そういう勝負はできない。」
呻いてる隆吉にそうつげて、隆吉から離れる。
彼はそのまま重力に引っ張られ、地面に落ちた。
隆吉が起き上がらないのを確認して僕はその場を去った。
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