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「・・・大丈夫。もう、良いよ。解ったから。」 いろんなものを堪えるように話していた明希を、僕は優しく抱き締める。 何もできなかった訳がない。 明希は強くて正義感のある子だ。 きっと見てるだけなんてしなかった。自ら刀をとって、自分よりも強い相手に立ち向かったに違いない。 そんなの、埃まみれの着物や乱れた髪を見ればわかる。 「守ろうとしてくれたんだろ?ありがとう。明希。」 あやすように、頭を撫でてやると明希は今で耐えてたものを吐き出すように泣きじゃくった。 きっと、兄さんや母さんの前では我慢していたのだろう。 僕はただじっと、明希が泣き止むのを待った。
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