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私は霧矢先輩に憧れてスターライト学園に入った。
霧矢先輩と同じアイドルに、女優になりたかったから。
でもお芝居は難しくて、何度練習してもうまくいかなくて
『歌で勝負した方がいい。』
学園長にそう宣告された。
元々歌うことは好きだし、歌を評価してもらえてる事は嬉しかった。
だから私は自分の夢を押し殺した。
得意な歌に逃げてずっと歌手活動してきた。
みんなが応援してくれて、先輩がアドバイスをくれて…私はレジェンドアイドルになれた。
だけど嬉しい筈の栄光は…どこか、やるせない思いがあった。
『嬉しいはずなのに…』
“もう逃がさない!!今日こそ逮捕よ!”
通りかかったラウンジのテレビには霧矢先輩のドラマが流れていた。
『霧矢先輩…私…どうすれば…』
私がすがるようにテレビの霧矢先輩に話かけたとき
“~わが四ツ星学園は個性を磨き…”
四ツ星学園というスターライト学園とは別のアイドル学校のCMが流れた。
『個性を磨く…』
私はなぜかそのフレーズが気になって資料室のパソコンで四ツ星学園について調べた。
その内容はなんとも魅力的で、私の好奇心をくすぐるものだった。
『四ツ星学園に入りたい…。』
素直にそう思った。
でもこの学園には支えてくれた先生、先輩、友人がいる…
『スターライトを離れるなんて…裏切りじゃないだろうか…』
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