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「私を侮辱するのはいくらでもすればいい。だけど!友達を貶されて許しておくほど、私は優しくない!」
「へぇ。そうだったのね。」
聞き覚えのない声に、葵は、はっと顔をあげた。
「遥様!何故ここに…。」
「面白いものが見られると聞いたから。俊介君が幼馴染って言って諦めようかと思った。でも、こんな平凡な女子に負けるなんて…。」
そこまで言うと遥は、取り巻き達に声をかけた。
「この子に誰が、一番なのか教えてあげて?」
「「はい。」」
遥の一言で、葵の後ろにいた生徒が葵の髪を引っ張った。
「いっ…。」
数人は葵を蹴るなどしたが、服で見えないところばかり狙っているような気がした。
「やっ、やめて!」
「うるさいわね。あんたが俊介君から離れないのなら高谷と河野も同じ目に遭わせるわ。もちろん男子を使ってね。」
ニコッと笑う遥に、葵は背筋が凍った。
「皆に手を出すな…。許さない、許さない!」
遂に、爆発した葵を誰も止められず、振り上げられた彼女の足は、遥の腕に思い切り当たり、痛々しい痣が出来ていた。
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