願い。

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「秦!?なんでここに…。」 「柳川さんがやっていない証拠を集めてきました。」 「何!?」 俊介がどうしてここに…と驚きを隠せない葵を横目に続ける。 「昨日柳川さんが体育館裏に来るようにと言われていた時の会話を聞いてしまったんです。そして…。」 「そして…?」 「この人達が桜井さんのいじめの被害者です。」 入って。と言うと4人の女子生徒が先生の前に並ぶ。 「この人達は、桜井さんと好きな人が同じだったり、その男子と仲がいいという理由だけで、いじめられていたんです。他にも聞けば沢山いるらしいです。…これでは証拠になりませんか?」 「うむ。とりあえず、その…悪かったな、柳川。」 強情なあの先生が謝っただけでも驚いたのに、しょんぼりした顔にはもっと驚いた。 「戻っていいぞ。桜井達にも話を聞いておく。」 「はい!」 こうして、葵の今までの人生最大の事件は幕を閉じたのだった。
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