bigining of the end

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「俺はどれくらい長く眠っていた?」 「一日中ずっと。充の体がどんどん冷たくなっていて、もうこのまま死んじゃうじゃないかって、もう目を覚まさないんじゃないかって……」  俺は絢香の小さな手をやさしく握り返した。やっと自分の体が自分のものになったような気がした。今日からは、俺はもうハジメの代わりに生きる充じゃない。正真正銘、充という一人の人間として生きていくことができる。
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