bigining of the end

93/102
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/102ページ
「おまえから、もうハジメを独り立ちさせようという話を聞いた時、俺は反対しただろう? 現実的にハジメの精神力では無理だろう、また精神が崩壊するだろうと俺は考えていた。おまえも当然分かっていたはずだから、なにか怪しいと思ったんだ。それでも、俺はおまえの計画に賛成して、空想の世界の作り方を教えた。空想の世界を使って、おまえがハジメを独り立ちさせようとしているふりをして、とても邪悪なことをしようとしていることを、俺は黙認していた。どうしてだと思う? なぜ俺がハジメを守らなかったと思う? 答えは簡単だ。俺はもう疲れていた。飽き飽きしていた。誰かの代わりに生きることを。俺はハジメのことは嫌いじゃないし恨んでもいなかった。だから、最後はハジメの精神力に賭けたんだ。でも、ハジメは最後の最後で自分の弱い心に負けてしまったんだ」
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!