選ばれた者

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 二人が呆然とする中で、土ぼこりが天井から落ち始め、次々に家具が倒れた。  やがて二人の体は、そのバリアに守られるように浮き始めた。 「タクミ、何これ!」 「分からないよー!」  やがて、ガラスが割れた窓から、二人の体は外に出ると、そのまま空へ昇っていった。  二人が見ていると、名古屋市内の半分が大災害状態になっていて、それは縦に線を引いたようだった。  さらに二人は、バリアに守られながら、どんどん上昇していった。  ふと見ると、日本の各地からも十人ほど、上昇しているようだ。
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