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それから一週間の内に、タクミは宿泊先のホテルを決めた。
数週間後、名古屋に出発する日がやってきた。
それは朝の八時頃……
マドカの希望で新快速に乗るため、旅行バッグを持った二人はJR大阪駅にいた。
平日のためか、それほどの混雑はなかった。
「よかったね、天気もよくて」
「タクミのお陰で、いい感じのホテルも決まってるし、最高の旅行になりそうね」
やがて定刻どおり新快速が到着し、二人は乗り込んだ。
そして、ちょうど空いていた席に座ることができた。
立っている客は、ほとんどなかった。
「考えてみると、こんなふうに大阪を離れるのって、帰省以外じゃ初めてよ」
「そう言やぁ、そうだね……」
新快速が駅を離れて間もなく、なぜか二人は眠ってしまった。
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