第2章 白雪姫とシンデレラ

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たっぷりの野菜サラダに、チキンのトマト煮、そして今二人で作っているのはカボチャのスープ。 パンは少し前に焼き上がったし、デザートのプリンも出来上がり、箱に入れて外に出して冷やしてある。 それぞれの料理を多めに作っているのは夜に帰ってくる七人の木こり達の為だ。 「白雪! 玉ねぎが半透明になったわ! 次はどうする?」 「あぁ、いい香り! じゃあ次は牛乳を入れて弱火でゆっくりかき混ぜて。牛乳が暖まったら、この潰したカボチャを入れるから。あとは塩とコンソメで味を調えて、スープが滑らかになるまで火を通せば完成よ!」 「わかった! 頑張る!」 「そういえば、お母さん。今日ここにいらっしゃるお客様って、魔法の鏡さんの古いご友人の方なんでしょ? お母さんはお会いした事あるの?」 「いいえ、それがないのよ。鏡のヤツ、三日前に突然『私の古い友人が悩み事を抱えていまして、できれば王妃様と白雪姫にお会いしたいと言うのです。なにやら、お二人と話をすれば悩みの解決のヒントが得られるかもしれないからと懇願されまして。で、スミマセン。お二人に相談する前に安請け合いして場所と日にちを決めてしまいました』だもんねぇ!」 「ちょ! 似てる! お母さん、鏡さんのモノマネうまいよ―! あはははは」     
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