第1章 あの女は不死身の化け物か!?

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◆  今度こそ確実に白雪姫を殺す____ 確固たる決意を胸に。 王妃が最初にとった行動はナイフを持って白雪姫の森に向かう事、……ではなく、世界中から取り寄せた毒に関する書物を半年かけて百冊読む事だった。 おそらくは毒に強い体質と思われる白雪姫。 前回、闇の商人から手に入れた毒では殺す事が叶わなかった。 魔法の鏡曰く、回復力が尋常ではないらしい。 あんなに細い体のどこにそんな強さがあるのか。 だが、それでも白雪姫は『強い』というだけで本当に『不死身の化け物』ではないはずだ。 ならば、その強さを捻じ伏せる毒薬を自分で作りだせばいい。 王妃は連日連夜憑りつかれたように書物を読んだ。 専門用語ばかりが飛び交う内容に、最初は全く理解ができず、解らない用語を調べるだけで一日が終わってしまう事もあった。    地道で根気のいる作業の連続。 読む、調べる、読む、調べる……を繰り返すうち、だんだんとペースが変わってきた。 読む、調べる、読む、読む、調べる、読む、読む、読む…… 少しずつではあるものの、着実に知識が身についていく。 辛くとも苦しくとも努力あるのみ。 すべては白雪姫を殺し自分が世界一に返り咲く為。 いつしか王妃の執念は、この国の誰よりも深い知識と理解と技術を併せ持つ、薬物のエキスパートへと成長させていったのだ。
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