第2章 白雪姫とシンデレラ

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上品なハープのような声がする方向に目をやると、ポンチョコートを着込んだまま部屋の端で石化していたシンデレラがかぶったままのフードを外し、泣きそうな顔をこちらに向けていた。 その時、突如王妃の記憶が蘇った。 「あーーーー! シンデレラって! あのシンデレラ!? ここ何年か連続で美の世界ランキング第一位のシンデレラでしょー!」 実際シンデレラの美貌は凄まじかった。 豊かなブロンドの長い髪、透明感のある滑らかな白い肌、エメラルドとブルーサファイヤを溶かし混ぜ合わせたような瞳、バラ色の頬に、艶やかな唇はほんのりと赤い。これでノーメイクだというのだから美の世界一にもなる訳だ。 「うわぁ……きれいな人……」  白雪姫は美しすぎるシンデレラに素直な溜息を洩らした。     
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