第2章 白雪姫とシンデレラ

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正直挫けそうな日もあった。 七人の木こり達にも『無理しないで』と心配された事もあった。 そのたびに暗殺者に何度も殺されかけた事、意識不明となった白雪姫が再び目を覚ました時に見た、自分を覗き込む七人の木こり達の泣き腫らした顔……それらを思い出せば、どんなトレーニングにも耐えられた。 トレーニングを始めて数か月たった頃、白雪姫は劇的に変わった。 色が白くて痩せっぽっちな弱い女の子ではなくなったのだ。 連日外に出て走り込み、ロッククライミングをし、湖で泳ぎまくり、空いた時間は筋トレをする。 そんな毎日が彼女を変えた。 日に焼けて真っ黒になった肌の色、華奢すぎる程ほっそりとした身体は、固い筋肉の瘤が全身を装飾し全体的に二回りは大きくなっていた。   白雪姫はなにもトレーニングだけに明け暮れていた訳ではない。 自分を森小屋に住まわせて、家族のように大事にしてくれる7人の木こり達の為に、掃除や洗濯、食事作りまですべての家事を担っていた。 仕事を終えた七人の木こり達と食べる楽しい夕飯の後は、ふんぬっ! の掛け声とともに素手で固い林檎を次々と割ってはみんなで食べた。
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