第2章 白雪姫とシンデレラ

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◆   明るくて優しくて前向きな白雪姫。 ほしいものは努力で手に入れればいい。 切望してやまなかった『強さ』を手に入れた白雪姫。 彼女のほしいもののリストの中に『美しさ』はない。 だからこそ、白雪姫は目の前の美貌のシンデレラに嫉妬も劣等感もなく、ただただ素直に見惚れていた。 そんな娘を隣で見ていた王妃は、 「本当に美しいわ、眩しいくらいよ……そうね、ウチの娘、白雪の次くらいにキレイだわ」 大真面目に言ってのけた親馬鹿発言に白雪姫は慌ててそれをたしなめた。 「ちょっ! お母さん! なに馬鹿な事言ってるの! そんな訳ないでしょ! 恥かしいよ!」 姫の猛抗議に王妃はきょとんとした顔で、 「え? だって確かにシンデレラはキレイだけど、白雪の方が筋肉がしなやかだし、健康的な小麦色がキュートだし、瞳はまるで星空を閉じ込めたみたいだし。あぁ! やっぱりウチの娘が一番かわいいわ!」 更に放たれる親馬鹿砲に、白雪姫は大量の汗をかきながら、 「うわぁ! ごめなさい! ごめんなさい!母はちょっと人と感覚がずれてるの! シンデレラ! フェアリーゴッドマザー! 気にしないで! 聞かなかった事にして!」
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