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「わかった、待ってて!」
シンデレラは白雪姫の作った空間に潜り込むと、継母の両脇に手を入れてズルズルと引き出した。
継母は気は失っているものの目立った傷はない。
胸に耳をあてると心臓の音もちゃんと聞こえる。
「白雪ちゃん、本当にありがとう。さあ、次は白雪ちゃんだよ! ここから出なくちゃ! あ……でも……どうやって……?」
シンデレラの顔色が見る見る青くなった。
継母を出す事が出来たのは白雪姫がツリーを支えていてくれたからだ。
なら支えてる白雪姫はどうやって出たらいいのか。
「シンちゃん、大丈夫だよ。そんな顔しないで。危ないから、お継母さん連れてここから離れて」
「やだ! 絶対に離れない! 白雪ちゃんには助けてもらってばかりだもの! 今度は私が助ける!」
シンデレラは躊躇する事なく白雪姫の支えるツリーの中に潜り込んだ。
そしてその細腕で幹を支えるも、
「あぁ! だめだ! 足りないよ! 私だけじゃ無理だ! どうしよう! これじゃ白雪ちゃんを助けられない!」
シンデレラは焦っていた。
どうにもならなかった場合、それでも最後まで、この優しい親友と一緒にいると決めていた。
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