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「シンちゃんじゃ、ここの突破は難しいよ」
いつの間にか後ろに立っていた白雪姫がシンデレラの肩を掴んだ。
「そんなの分かってるよ！ でも私が助けに行かないと！ 私のせいでお継母さん達が恐い目に遭ってるんだよ！」
白雪姫は少し淋しそうな笑顔で答える。
「そうだね、助けに行かないとだね。でも、現実的に考えて。シンちゃん、これだけの人の壁すべて掻き分けて向こうまで行けると思う？」
シンデレラは白雪姫の問いかけに、目にいっぱいの涙を浮かべ黙り込んだ。
そんなの分かってる……でも……なんとかして行かなくちゃ……できないなんて言っていられないの……ああ、だけど白雪ちゃんの言う通りだ。
気持ちはあっても自分１人でこの人の壁を突破する事は出来ない……情けない……私は家族に迷惑ばかりかけてる。
自分の力の無さに心が折れそうになるシンデレラ。
今頃になって手の傷が痛みだす。
どうしたらいいの…シンデレラは何も答えられないまま、返事のかわりにぼろぼろと涙をこぼし俯いた。
「ちょっ、ごめん！ 泣かせるつもりで言ったんじゃないの！」
白雪姫は声も出さずに泣いているシンデレラの目元を自分の着ているコートの袖でゴシゴシと拭くと、
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