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「分かった。買い物が終わったら待っているよ」
慶松は嬉しそうに笑った。
慶松はかなりの二枚目で、爽やかなイメージを持つ。どことなく、王子様という印象であった。
その慶松が笑うと、つい俺も笑ってしまう。
「……氷花、誘拐とかされないようにね。知らない人には付いていかないように」
子供のような心配をされてしまった。
「お菓子あげるとかで、付いていかないようにね」
「バカにするな」
慶松は同じ年であるのだ。
そして同じ男であるので、心配する方もおかしい。しかも、俺は成人しているのだ。
「おいしい野菜があるよ」
「え、どこ、どれ……どこにあるの?」
つい慶松の元に近寄ってしまった。
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