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慶松は出会ってから六年を経過して、やっと俺に告白できたという。
俺は、そんな慶松にどう応えていいのか、時々考えてしまう。
車に荷物を載せると、まず、遠見相談所に納品する。
「遠見さん、氷花です。納品に来ました」
慶松は体の一部となるような、機械の開発を目指していた。
「入ってください」
遠見相談所は、表に駐車場が一つある。これは客用であった。
表の道は細く、路上駐車もできない。付近に有料駐車場も無かった。
「駐車場、使っても大丈夫ですか?」
予約があるのならば、時間をずらして来るしかない。
「大丈夫ですよ。今のお客様は歩いて来ています」
返事をしてくれたのは、遠見の妹の聡子であった。
聡子は、伊吹 聡子(いぶき さとこ)といい、既に結婚している。
遠見相談室から歩ける距離に住んでいるようで、いつも徒歩で来ていた。
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