第一章 森に埋めた思い出

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「俺が、配達してくるよ」 「それがね、現地で焼いて欲しいのだそうだ」  野菜炒めは慶松がタッパーに入れ、温めればいい状態にしている。 焼き豚は真空パックにしていた。  餃子は生の状態であった。  ラーメン屋松吉の餃子は両面焼きで、上の蓋の部分も熱くなっている。 短時間で一気に焼く為に、慶松が設計したものであった。  この両面焼きを家庭で実現するためには、 フライパンを温め、特製蓋もコンロで温め乗せるという方法を取る。 「あ、いいよ。それでも。俺、調理師免許を持っているし」  昔、バイトで厨房もやっていたのだ。 簡単な料理しか出来ないが、餃子ならば焼ける。最近は、家では俺も餃子を焼いている。
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