第一章 森に埋めた思い出

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「慶松店長、車を貸してください!俺が行きます!」  どうも、西田は気合が入っていた。とても、配達に行きたいようだ。 「そんなにバイト料は出せないよ」 「いいです!」  そんなに美人であったのか。 でも、そんなに餃子を頼むのだから、一人ではないであろう。 「じゃあ、いいよ」  バイト料は、二時間上乗せということになった。  西田は、最近、彼女と別れた。 明るく面白い西田であったが、彼女には強さが足りないと言われたらしい。 確かに、西田には強引さは無かった。 「夜中に車を返しておきます」  生の餃子を持たせると、西田は嬉しそうに配達に行ってしまった。
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