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「すごいなぁ……」
「すごいわねぇ……」
二人ともため息しか出ない。
「おれもそんな旅をしてみたいよ」
「あたしも。それにはここから出ないといけないわ。でもあたしたち、ここから出られるのかしら?」
「こんなところに閉じ込められて、まさかずっとこのままじゃないだろうな」
二人とも不安を口にする。
「心配するな。いつか誰かが出してくれるじゃろうて」
「いつかって、いつだよ」
「それはわしにもわからんが、わしら三人とも、見捨てられたわけじゃないんだからな」
心強い言葉に、少し元気がでてきた。
そこへ月明かりが入ってきた。かすかに周囲が明るくなる。
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