第1章

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巾着に貯まった飴玉を本殿にあるキャンディポットに入れに行く。大きな入れ物だ。飴玉は一軒で数個くれるから巾着の中にはかなり入っている。 「あれ?」 「どうした?リョウ。」 「タッちゃん、この頃飴、丸くない。見て。」 「本当だ。全部か?見てみよう。」 俺達が集めた飴玉は球体ではなく、球体を半分にした状態の半球だ。 「どういう事?俺達がいつも貰う飴玉は真ん丸だよね。」 「う~ん。わかんねぇ…。取り敢えず入れようぜ。集めたんだから間違ってはいないだろ。」 そうだねと巾着をひっくり返す。全部入れてガラス超しに飴を見た。すると、半球だった飴が球体になっていく。えっ…。 「リ、リョウ!見ろよ。」 「見てるよ、タッちゃん。これ、神のキャンディポットって言ったよね。飴もただの飴玉ではないって。神さまが半分作ってるのかな。」 「そうだな…もしかしたらそうなのかも知れないな。」 またしても起きた不思議な事。驚いた。何とも言えない気分で部屋に戻ってお昼ご飯を食べた。
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