第1章

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選ばれたのは俺と幼馴染みのタッちゃん。タッちゃんは俺よりひとつ年上だけど、家が近所だから小さい時からずっと一緒だ。初めて会った時には人見知りの俺がタッちゃんにはすぐに懐いて親たちを驚かせた。それからずっとタッちゃんは弟のように可愛がってくれる。親同士も仲が良いから、どっちの家族にも普通に紛れる。 今日はタッちゃんの家でご飯を食べてる。タッちゃんの家族も俺がいて当たり前な感じで、それが凄く嬉しい。勿論、俺の家族もタッちゃんが一緒にご飯を食べてるのは普通で、自分の家がふたつあるみたいだ。 タッちゃんのお母さんは、おばちゃんと呼ばれるのが嫌いだ。だから、たつきのママで、タツママと呼んでいる。おじさんは拘りがないけど、タツママなら、タツパパだろと小さい頃に言われて、そのまま大きくなってもタツママとタツパパと呼んでいるんだ。 タッちゃんもうちの母さんをリョウママと呼んで、なぜか父さんだけは、途中、釣りの師匠と呼ぶ時期があって今はオヤジと呼んでいる。 タッちゃんは3人兄弟で姉ちゃんと弟がいる。俺は姉ちゃんがいる。みんな仲良しだ。 ご飯を食べてるとタツパパが、俺とタッちゃんが準備する者に選ばれて嬉しくて堪らん!と言って、電話をかけ始めた。少ししたら…俺の家族が食材を抱えてやって来た。やっぱりね。俺の母さんとタツママは山ほど料理を作り、タツパパと父さんはご機嫌に酒を飲み始め、姉ちゃん達も弟も料理を食べてる。俺とタッちゃんも負けじと唐揚げを頬張った。
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