第1章

6/19
前へ
/19ページ
次へ
駄菓子屋で1個10円で売ってる飴玉みたいな、表面に粗い砂糖がついていて口に入れるとデカ過ぎて、ちょっと粗い砂糖が痛くて、ツルツルの飴になるまで時間がかかるやつ。貰った飴玉は透明の袋に入っていて袋には可愛い絵が書いてあった。 お礼を言ってポケットにしまった。そしてお婆さんは俺達に不思議な事を言った。 「何か疑問に思っても決して問うてはならぬ。聞こえた言葉をよく考えて理解するんじゃ。よいな?決して問うてならぬぞ。気をつけて行って来なされ。お前様方は、ええ子じゃ。」 タッちゃんと俺は、はい…と小さな声で返事をした。タッちゃんと顔を見合わせて首を傾げた。そして、お婆さんの方を向くと、お婆さんはいなかった。 ドキンと心臓が跳ねた。驚き過ぎて声が出ない。タッちゃんの腕を掴んで深呼吸した。 「タッタッタッちゃん!何?今の!なに?」 「し、知らねぇよ。マジか…何だよ。」 「は、はや、早く、行こう。神主さんがいるはずだよ。」 「おぉ…。リョウ、離れんな。」 「うん。わかった。」 ヤバい…必要以上にバクバクと心臓を煽る。何だったんだよ…こえ~よ!!
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加