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やっと到着。神主さんが迎えてくれた。小さい頃から知ってるから、神主さんの顔を見て安心した。そのまま俺達が生活をする待機所に案内してくれた。
一通り説明を受けて、驚いた。
「えっ…どういう事なの?」
「樹と亮太は、準備する者に選ばれた。そして、新月までここで生活をするわけだが、明日からは、不思議な事が起こる。私や町の人達、樹と亮太の家族もだが、知らない人になってるはずだ。」
「おじちゃん、じゃなかった…神主さん、」
「いいよ。いつものように、おじちゃんで。」
「うん。おじちゃん、準備する者はみんなそうなの?」
「詳しくは言えないが、選ばれた者には、するべき事があるんだよ。」
「それで、おじちゃん、俺達はどうすればいいんですか?」
タッちゃんが聞くと、おじちゃんは丁寧に説明をしてくれた。
俺達は明日から一軒一軒、訪ねて飴玉を集める。それが“するべき事”らしい。
本殿の中に大きなガラスの入れ物がある。それは神のキャンディポットと呼ばれその中に集めた飴玉を入れる為に年に一度、準備する者が選ばれた時に出現する不思議な入れ物なんだと話してくれた。
飴玉と聞いて、来る途中でお婆さんから飴玉を貰ったと言うと、おじちゃんは優しく微笑んで、守られているなと嬉しそうに言った。
ちょっと、まだよくわからない。でも理解しないと明日から困ると思った。
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