半分こ

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ある時、真っ白な紙を持った男の子が、絵筆を手にして悩んでいました。 どうしたの、とわたしは聞きました。 男の子は答えます。 「ぼくはとても下手なので、絵が描けないんです」 なら、とわたしは男の子に提案しました。 なら、わたしの才能を半分こしましょう。 わたしが男の子に才能を半分あげると、下手な男の子はたちまち上手な男の子になりました。 男の子は美しい絵を描いてにこにこ笑い、わたしにありがとうと言いました。 そして、上手になった男の子は綺麗な絵を描いて賞賛されて、幸せに暮らしました。
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