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「星さんは…ケチだなぁ…。」
俺が子どもだったから?
何か代償が必要なのだろうか?
「星に文句言うなよ。」
後ろから聞こえた声で、思い出から帰ってきた。
「…文句も言ってやりたくなるよ。これだけ綺麗なんだから。」
「今日はよく見えるな。」
「いつも綺麗だよ。人間は発達した機械を下を向いて見ているから、上を向かなくなったの。みんな、星がいつも綺麗に出てたって気にも留めないでしょ?」
「痛いところつくなよ。」
「俺個人の意見だもん。お前が何を思ったって知らないよ。それに、みんなが星を見てないなら俺の独り占めだね。」
「今度から俺も見る。」
「えー…じゃあ特別感ないじゃん。」
「知るかよ。」
「まあ、いいや。星は、損な商売だからね、誰かが見て褒めてやらないと。」
「損な商売?」
「うん。」
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